起立性調節障害とは
起立性調節障害(OD)とは
起立性調節障害(Orthostatic Dysregulation:OD)は、立ち上がった時に頭痛、めまい、倦怠感などの症状がでる病気で、自律神経のアンバランスによって血圧低下や心拍数の増加など、循環器系の不調をきたすことが原因です。 思春期(小学校高学年から中高生)に発症しやすく、午前に症状が強いため、朝が起きづらく、学校生活に支障をきたすことがあります。
治療
①OD症状が身体の病気であること、思春期の間にほとんど改善することを患者、家族に説明し、過度の心理的ストレスを与えないこと、
②日常生活の注意点では、
・起立時には頭を下げながらゆっくり立つ。
・静止状態の起立保持は、1-2分以上続けない。短時間での起立でも足をクロスする。
・水分摂取は1日1.5-2リットル、塩分摂取は普段の食事+3gを目安にする。
・毎日30分程度の歩行を行い、筋力低下を防ぐ。
・早寝早起きなど規則正しい生活リズムを心がける。
③薬物療法ではミドドリンなどを投与しますが、薬物療法だけでは効果は不十分と考えます。
必要に応じて、学校へ診断書を提出したり、クラスメートに疾患を理解してもらうなど、学校との連携が効果的です。