生後2ヶ月からの予防接種を遅らせないで下さい!
[2020.06.05]
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大で、小児科を受診されるお子さんが4月、5月は極端に減少しました。この理由として
①マスク着用、手洗いの励行や、保育園、小学校がお休みで、感染症が全般に減少した。
②COVID-19の院内での感染を恐れて、必要な受診でも控えている。
などが上げられます。
①は非常に結構なことですが、②の中で、特に心配なのは、生後2ヶ月~3ヶ月にかけて始まる、初めての定期予防接種(ヒブ、肺炎球菌、B型肝炎、四種混合ワクチンなど)が遅れる赤ちゃんがいることです。
COVID-19の感染では、小児は感染者も重症者も成人に比べ世界的に非常に少ないのに対し、1才以下の赤ちゃんのヒブや肺炎球菌による細菌性の髄膜炎は、非常に重篤で死亡したり、脳の後遺症が残ったりします。赤ちゃんにとって、これらのワクチンの接種を遅らせることは、COVID-19に感染するより危険であると言えます。
ワクチンを接種するために小児科を受診することは、決して不要不急ではありません。お子さんのために生後2ヶ月からの予防接種を遅らせないで下さい。